食育で、生命のリズムを整える/ダイエットと健康

食育ダイエット学

ハンドレッドアカデミーの食育 ― 食べ方ではなく“生命の流れ”を学ぶ

食育とは、食事に関する知識を「心」と「体感」の両方で学んでいく営みです。

現代には食にまつわる情報があふれていますが、その多くは「楽に痩せる」「手軽に健康になる」など、即効性を求めたものばかりです。

ハンドレッドアカデミーの食育は、こうした“即効性”とはまったく別の世界にあります。 僕たちは、生命全体をひとつのリズムとして捉え、心と体を切り離さずに扱います。

「食育ダイエット」という言葉も、単に痩せるためのキャッチコピーではありません。

本来ダイエットとは“食生活そのもの”を意味します。 だからこそ、心と体のつながりの中で、生命の流れそのものを整えていくアプローチを「食育ダイエット」と呼んでいます。

食に関する悩みは多くの人が抱えています。

・「あまり食べていないのに、すぐに太る」
・「過食をやめられない」
・「何度もリバウンドする」

こうした悩みの裏側には、過度な少食や極端な偏食(糖質ゼロなど)、そして自己イメージの歪みが隠れています。

さらに日本には「痩せすぎ」という、本人も気づきにくい問題もあります。 高度成長期以降、日本の肥満率は上昇してきましたが、それと同時に“痩せすぎ”の人も増えているのです。 この背景には、心の在り方や自己イメージが密接に関係しています。

ハンドレッドアカデミーの合言葉は「自然・心・暮らしをつなげる」。 体を機械のように扱い、「食べなければ痩せる」という単純な図式に頼るのはリスクがあると思っています。

大切なのはただ一つ。
生命のリズムを整えることです。

食べる量が減っても太る現象 ― 現代日本の“量では説明できない”変化

「そんなに食べてないのに太る」
これはあなた個人の問題ではありません。

実は、日本全体で起きている一見すると不思議な現象です。

高度成長期以降、日本人の肥満率(BMI25以上)はゆっくり増え続けています。

BMI自体は重要ではなく、ここで伝えたいのは日本人全体の体重が増えてきたということです。

これを見ると日本人の食べる量が増えたから、と考える人が大半かと思いますが、実際は逆です。

実は、総摂取カロリーも炭水化物摂取量も右肩下がりで減っているんです。

総摂取カロリーは、終戦直後の食糧難の時代よりも低くなっています。高度成長期が〇カロリーくらいだったので、現代の日本人は食べてないのです。

それなのに体重だけは増えている。
これは、僕たちが向き合うべき現代の“生命的な謎”です。

つまり、量では説明できない何かが、現代の体を動かしています。

「食べなくても太る」ことをデータを使って詳しく説明した記事を書いています。興味のある方は読んでみてください。↓↓↓

あまり食べてないのに太るのはなぜ?数字では測れない“生命としての食”を考える
戦後よりも摂取カロリーは減っているのに肥満率が上昇。加工食品・速すぎる食事・心と体の速度のずれ──。最新の研究とウェルビーイングの観点から、「食べても太る」現象の背景を読み解きます。

人間は機械じゃない。 代謝は“心と体の生命のリズム”で決まる


ダイエットと聞いたとき、多くの人が考えるのは

・食べたカロリー
・消費したカロリー

という単純な計算式です。

でよ、人間の体はシンプルな機械的な仕組みではありません。 食べ物を入れたら動く機械ではなく、心と体の複雑な対話で動く“生命”です。

たとえば、ホルモン。
ストレスが続けばコルチゾールが慢性的に高まり、体は「生命を守るために脂肪を蓄える」方向に働きます。

体温も深く関わっています。
近年は低体温の人が増え、体温が1度下がるだけで代謝は大きく落ちます。

さらに、自律神経の状態も食欲・代謝・体重を大きく左右します。
つまり、心と体のリズムこそが、あなたの食事内容や体型を決定しているのです。

ここに共通するのは、
すべては“生きるため”に働く生命の機能だということです。

あなたの食欲も、体型も、今の状態そのものも、心と体が「生きるために頑張っている結果」です。

「もう食べたくない」
「痩せたい」

そう無理に抑え込もうとしても難しいのは、
あなたの心と体が“あなたを生かそうとしている”からです。

しっかり食べよう ― カロリーではなく“命のあたたかさ”を取り戻す


ハンドレッドアカデミーの食育では、
カロリー計算や栄養素の細かい計算を掲げていません。

「これは太るからだめ」「これはヘルシー」という、善悪で食を切り分ける発想から離れています。

僕たちが大切にしているのは、食を“生命の営み”として捉える視点です。

命の成り立ちや、心と体のつながり、僕たちがどう生きたいのかという方向性の中に、食育を位置づけています。

カロリーは悪いものではありません。
むしろ、生命が自然から受け取ったエネルギーそのものです。カロリーとは、命そのものです。

それを悪いものだと認識して、罪悪感を抱えながら食べることは、本能的な“生きようとする働き”を抑え込んでしまいます。

だから僕たちは「しっかり食べよう」と伝えています。

しっかり食べることで、

体はあたたまり、
代謝が回り、
心が落ち着く。

健全な心と体が整ったとき、
その結果としてダイエットにも自然につながっていきます。

ハンドレッドアカデミーでは、

お米を中心とした食事
発酵食ライフ
足し算の食事法
心と体の仕組みの理解

など、さまざまな角度から食育を発信しています。

あなた自身のために、
そしてあなたの大切な人のために、
一緒に“生命のリズムを整える食育”を学んでいきましょう。